浜松支所の大型温室 フェンロー型メロンハウスを訪ねる(写真をクリックすると大きく見えます)

2月の霞かかる暖かな日に静岡のメロンを見に行ってまいりました。この日の視察の目玉は800坪の大きな大きな温室見学です。
同行者は、大田市場卸の東京青果株式会社 渡辺課長さん。

新幹線で一路浜松へ、浜松駅で出迎えてくれたのは静岡温室組合四支所(クラウン支所、浜松支所、静南支所、磐田支所)を束ねる組合長 夏目仁八郎様。この不景気な時代に稀な、笑みを絶やさない余裕たっぷりの柔和な顔立ち、一目見て、すっかり好きになってしまいました。聞けば、夏目さんのお父さんは三ケ日ネーブルを東京に広めた功労者の一人だそうです。そのとき夏目さんは高校生、ネーブルを荷車に乗せ運んだときのことを、もちろんネーブルは美味しく好評で、儲かりました! とニコニコしながら懐かしそうに話をしてくれました。
車で1時間ほど、市内を抜け三ケ日と細江にまたがる1500坪の土地に目指す内藤さんの温室が建っておりました。
内藤隆久さん(50歳)は平成13年8月に事業費74,143千円803坪のフェンロー型温室を導入し栽培に取り組んでいられる先駆者です。 
とても私と同じ50代!に見えない若々しい内藤さんは、これまた夏目さんに負けず劣らず、笑顔の素晴らしい顔をお持ちでした。浜松の男は何故こんなにいいのか、温室を感心する前に感服です。

従来のメロン温室は40坪から50坪、スリークォータ型温室(片屋根型の単棟)が主流となっている。この温室は建設費が高く、通路も狭く段差があるなど作業性が悪い。特に夏の暑い時季は天井も低く、容積も少ないために高温下での作業となります。この問題を解決するためフェンロー型温室(波型で軒高な連棟)が浜松支所で、既に5軒も農家に導入されているのです。
なかでも内藤さんの温室は大きく803坪と大工場! といった外観でした。
早速、温室の中を拝見させていただきました。
従来の温室と違い天井が4M以上あり、圧迫感がありません。太陽をより多く吸収するように柱や梁が細いのです。

温室の中は100坪毎に、カーテンにより間仕切りができるようになっています。
間仕切り用のカーテンは柱の下にあり、スルスルと上の梁までのぼる。
下から仕切りがされるのは影が少ないこと、下方の冷気を止めやすい。
温室内の通路はきれいに舗装されており、上げ床栽培の利点を充分取り入れられ、水履け等での管理しやすく、メロン作りにおける作業性は抜群である。

作業は腰掛けながら。「大企業を定年退職した方に手伝ってもらっています」とは内藤さん。この大きな温室を夫婦2人とパート2.5人で運営しています。
この機械は自動潅水機。私が「水巻君」と命名したほど、蟹に似ておりかわいい。
従来の手での潅水は40坪を15分。
水巻君だと800坪30分で終えてしまう。
フェンロー型温室の為、土床の乾きが一定で東西南北の差が無い。

こうして育ったメロン。
フェンロー型温室の特徴でもある、日陰が出来にくく、部屋全体が明るいことによりメロンの生育は良く、玉伸びもよいそうです。
内藤さんの温室では、従来の温室の良いときで、山級が65%でしたが、このフェンローン型に代わってからも65%平均を維持しているようです。
左の写真も、1.5kg の大玉メロン 小玉が多い中で立派なものです。

ゆくゆくは、隣接する従来型の温室がある土地と作業場も含め、フェンローン型にして、床作りから出荷までの一貫したものにしたい! を聞き、温室を後にしました。
これは温室を横から見た風景です。